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学資保険「はじめのかんぽ」の元本割れの返戻率を少しでも上げる方法

かんぽ生命の学資保険

注意

2019年6月から、かんぽの不正販売が発覚しました。

今まで信頼のあった「はじめのかんぽ」ですが、その信頼性も失われこれからの学資保険にも影響があることは間違いありません。

またはっきりとした情報を当サイトでもわかり次第、ご紹介していきます。

 

郵便局の学資保険「はじめのかんぽ」とは

「はじめのかんぽ」は満期金の額と子供が受け取る年齢を決めて、毎月一定額を払い込む形式です。

銀行で言う積立貯金のようなものと考えればよいでしょう。

「はじめのかんぽ」は学資保険の元祖

日本で最初に学資保険の取り扱いを始めたのは郵便局です。

他に選択肢がなかったため、「学資保険=郵便局」という時代が長く続きました。

民間の保険会社が学資保険を売り出しても、その意識はなかなか変わらず、かんぽ生命の「はじめのかんぽ」に名称が変わった今でも絶大な信頼を寄せている人は少なくないようです。

しかし、現在の「はじめのかんぽ」の内容を見てみると、他の学資保険に比べて取り立てて充実している、満期金がたくさんもらえるというわけではありません。

それどころか、最近では残念ながら返戻率が100%に届かず「元本割れが確実」な学資保険として、よくない評判も高まってきています。

「はじめのかんぽ」がどのような学資保険なのか、詳しく解説します。

 

「はじめのかんぽ」は保障型の学資保険プラン3つから選べる!

はじめのかんぽは、学資金を貯めながら医療特約を付加することで万が一のケガや病気での入院や手術などに対する医療保障も準備することもできる保障型の学資保険です。

学資保険の満期金は、被保険者である子供が満18歳の誕生日を迎えてから受け取るタイプが一般的ですが、「はじめのかんぽ」には、満期金を受け取る時期を選べる3つのコースが用意されています。

いざという時に必要な教育費が用意できるよう、受け取りのための条件をしっかり確認したうえで、自分たちのライフスタイルに合ったコースを選びましょう。

 

 

大学入学時の学資金準備コースの内容

「大学入学時の学資金準備コース」では大学入学時に必要な費用を計画的に準備できるプランです。

満17歳または満18歳で満期金が受け取れます。

保険料の払込期間は保険料の総額を抑えたい人には12歳、月々の保険料を抑えたい人には17歳、18歳と自分のライフプランに合わせて選ぶことが可能です。

基本契約に特約を付加することで医療保障も備えられます。

 

ご契約者の万が一の時保険料払込免除あり

被保険者が死亡した場合の保障死亡給付金(払込保険料相当額)あり

はじめのかんぽ「大学入学時」の学資金準備コース

はじめのかんぽ「大学入学時」の学資金準備コース

 

はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」の受け取れる満期保険金について

はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」の受け取れる満期保険金は下表の通りです。

基準保険金額300万円に加入の場合 
年齢満期保険金
18歳(17歳)300万円(基準保険金額と同額)+契約者配当金

※契約者配当金とは、毎年の決算に基づき契約ごとに割り当てられたお金のことです。

かんぽ生命の収益などの状況により変動し、割り当てられない場合もあります。

 

はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」の加入できる被保険者と契約者の年齢と選べる払込期間について

はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」で、被保険者(=子供)と契約者が加入できる年齢と払込期間は下表の通りです。

保険料払込期間被保険者(お子さま)契約年齢契約者年齢
満期年齢まで
(18歳もしくは17歳)
0歳~12歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳
12年0歳~6歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳

契約者の加入年齢は男性18歳から女性65歳までと払込期間が違う場合でも変わりません。

被保険者の年齢は払込期間を満期年齢までの場合は0歳~12歳まで、12年と短くした場合は、0歳~6歳までなら加入できることになります。

 

はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」の保険料と返戻率をシミュレーション!

満期年齢は17歳満期と18歳満期を選べます。

払込期間も満期までと12歳までを選択できます。

基本契約の保険料と返戻率は以下の通りです。

払込期間17歳、満期年齢17歳
【17歳満期 払込期間17歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料15,510円92,284円184,413円3,102,612円
返戻率94.9%95.6%95.6%96.6%
払込保険料総額3,160,000万円3,137,656円3,135,021円3,102,612円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)1,050+6,247円+12,484円+210,041円
払込期間12歳、満期年齢17歳
【17歳満期 払込期間12歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料21,570円128,341円256,467円3,071,177円
返戻率96.4%97.3%97.4%97.6%
払込保険料総額3,110,000万円3,080,184円3,077,604円3,071,177円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,470円+8,746円+17,478円+209,301円
払込期間18歳、満期年齢18歳
【18歳満期 払込期間18歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料14,640円87,108円174,069円3,093,225円
返戻率94.9%95.6%95.7%96.9%
払込保険料総額3.160.000万円3,135,888円3,133,242円3,093,225円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,050円+6,247円+12,484円+221,850円
払込期間12歳、満期年齢18歳
【18歳満期 払込期間12歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料21,480円127,806円255,397円3,058,363円
返戻率97.0%97.8%97.8%98.0%
払込保険料総額3.090.000万円3,067,344円3,064,764円3,058,363円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)1,530+9,103円+18,191円+217,844円

このように、はじめのかんぽ「大学入学時の学資金準備コース」では、払込期間を短くした場合でも返戻率は100%満たさないことになります。

さらに医療特約を付加することで保障は充実しますが、返戻率は下がることとなります。

 

 

「小・中・高+大学入学時」の学資金準備コースの内容

「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」では大学入学時の学資金に加え、小学校、中学校、高校の入学前にも学資祝金が受け取れるプランです。

こちらも満期年齢17歳と18歳を選択でき、保険料の払込期間も満期年齢までもしくは12歳を選ぶことができます。

基本契約に特約を付加することで医療保障も備えられます。

 

ご契約者の万が一の時保険料払込免除あり

被保険者が死亡した場合の保障死亡給付金(払込保険料相当額ー学資祝金額)あり

はじめのかんぽ「小・中・高・大学入学時」の学資金準備コース

はじめのかんぽ「小・中・高・大学入学時」の学資金準備コース

 

はじめのかんぽ「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」受け取れる学資祝金と満期保険金について
基準保険金額300万円(受取総額390万)の場合
年齢小学校入学前(満5歳8か月直後の12月1日)中学校入学前(満11歳8か月直後の12月1日)高校入学前(満14歳8か月直後の12月1日)満期保険金(17歳or18歳)
支払割合5%(15万)10%(30万)15%(45万)100%(300万円)+契約者配当金

 

はじめのかんぽ「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」の加入できる被保険者と契約者の年齢と選べる払込期間について

はじめのかんぽ「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」で、被保険者(=子供)と契約者が加入できる年齢と払込期間は下表の通りです。

保険料払込期間被保険者(お子さま)契約年齢契約者年齢
満期年齢まで
(18歳もしくは17歳)
0歳~3歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳
12年0歳~3歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳

契約者の加入年齢も被保険者の年齢も払込期間が違う場合でも変わりはありません。

しかしどちらとも学資祝金を小学校入学前に受け取れるプランのため、被保険者の契約年齢は0歳~3歳までに加入しなければ契約できないとなっています。

 

はじめのかんぽ「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」の保険料と返戻率をシミュレーション!

はじめのかんぽ「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」でも、満期年齢は17歳満期と18歳満期を選べます。

払込期間も満期までと12歳までを選択できます。基本契約の保険料と返戻率は以下の通りです。

払込期間17歳、満期年齢17歳
【17歳満期 払込期間17歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 受取総額390万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料20,250円120,487円240,772円4,050,799円
返戻率94.4%95.2%95.2%96.2%
払込保険料総額4,130,000万円4,096,558円4,093,124円4,050,799円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,050円+6,247円+12,484円+210,041円
払込期間12歳、満期年齢17歳
【17歳満期 払込期間12歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 受取総額390万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料28,170円167,611円334,941円4,010,898円
返戻率96.0%96.9%97.0%97.2%
払込保険料総額4,060,000万円4,022,664円4,019,292円4,010,898円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,470円+8,746円+17,478円+209,301円
払込期間18歳、満期年齢18歳
【18歳満期 払込期間18歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 受取総額390万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料19,110円113,704円227,217円4,037,673円
返戻率94.4%95.2%95.3%96.5%
払込保険料総額4,130,000万円4,093,344円4,089,906円4,037,673円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,050円+6,247円+12,484円+221,850円
払込期間12歳、満期年齢18歳
【18歳満期 払込期間12歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 受取総額390万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料28,080167,076円333,871円3,998,083円
返戻率96.5%97.2%97.3%97.5%
払込保険料総額4,040,000万円4,009,824円4,006,452円3,998,083円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,530円+9,103円+18,191円+217,844円

上記のように「小・中・高+大学入学時の学資金準備コース」の場合、基準保険金額を300万円に設定した場合、満期金を受け取るまでに学資祝金を受け取るために受取総額は390万円となり、月々の保険料も高くなっています。

毎月の保険料をもう少し減らしたい場合は、基準保険金額を下げ、受取総額も下げる必要があります。

それでも小学校の入学前から学資祝金を受け取れるため、私立の学校を考えている方や、入学前にまとまった学資金を準備しておきたい場合に安心のプランとなります。

 

 

「大学入学時+在学中」の学資金準備コースの内容

「大学入学時+在学中の学資金準備コース」では大学入学時の学資金に加え、それから毎年学資祝金が受け取れるプランです。

こちらは満期年齢は21歳のみとなり、保険料の払込期間は18歳までもしくは12歳を選ぶことができます。

基本契約に特約を付加することで医療保障も備えられます。

 

ご契約者の万が一の時保険料払込免除あり

被保険者が死亡した場合の保障死亡給付金(払込保険料相当額ー学資祝金額)あり

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中」の学資金準備コース

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中」の学資金準備コース

 

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中の学資金準備コース」の受け取れる学資祝金と満期保険金について
基準保険金額300万円の場合
年齢学資祝金(大学入学時)学資祝金(19歳)学資祝金(20歳)満期保険金(21歳)
支払割合25%(75万円)25%(75万円)25%(75万円)25%(75万円)

上記のように、学資祝金は、18歳、19歳および20歳に達したときに、満期学資金は21歳に受け取れます。

それぞれの学資金は同じ金額となり、基準保険金額の25%ずつの受取となります。

入学時にも少しまとまった学資金を受け取りたい場合は、保険料をこれ以上高くしたくなければ向いていないプランとなってしまいます。

 

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中の学資金準備コース」の加入できる被保険者と契約者の年齢と選べる払込期間について

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中の学資金準備コース」で、被保険者(=子供)と契約者が加入できる年齢と払込期間は下表の通りです。

保険料払込期間被保険者(お子さま)契約年齢契約者年齢
満期年齢まで
(18歳もしくは17歳)
0歳~12歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳
12年0歳~6歳男性18歳~65歳
女性16歳~65歳

加入可能年齢は、「大学入学時の学資金準備コース」と同じく、契約者の加入年齢は男性18歳から女性65歳までと払込期間が違う場合でも変わりません。

被保険者の年齢は払込期間を満期年齢までの場合は0歳~12歳まで、12年と短くした場合は、0歳~6歳までなら加入できることになります。

 

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中の学資金準備コース」の保険料と返戻率をシミュレーション!

はじめのかんぽ「大学入学時+在学中の学資金準備コース」では、満期年齢は21歳のみとなります。

払込期間は18歳までもしくは12歳までを選択できます。

基本契約の保険料と返戻率は以下の通りです。

払込期間18歳、満期年齢21歳
【21歳満期 払込期間18歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料14,550円86,572円172,999円3,074,209円
返戻率95.5%96.2%96.3%97.5%
払込保険料総額3,140,000万円3,116,592円3,113,982円3,074,209円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,170円+6,961円+13,911円+247,204円
払込期間12歳、満期年齢21歳
【21歳満期 払込期間12歳 】被保険者:0歳 契約者年齢:30歳男性 基準保険金額300万円 口座払込み
払込方法月払い半年払い年払い全期前納払い
保険料21,360円127,092円253,970円3,041,277円
返戻率97.4%98.3%98.4%98.6%
払込保険料総額3,080,000万円3,050,208円3,047,640円3,041,277円
※医療特約 その日からプラス (※基本契約と同額の無配当総合医療特約 I 型を付加した場合(入院保険金日額は基準保険金額の1000分の1.5に相当する金額))を付加する場合の+保険料
保険料(口座払込み・特約部分のみ)+1,740円+10,353円+20,688円+247,744円

上記のように、「はじめのかんぽ」3コースの中で、最も返戻率が高いのは「大学入学時・在学時の学資金準備コース」となりますが、それでも元本割れしてしまうプランとなります。

 

「はじめのかんぽ」につけられる特約について

例として、基準保険金額(満期金または受け取り総額と考えてください)300万円に無配当総合医療特約Ⅰ型(事故によるケガ・病気に対応)をつけた場合の保険料と、保障内容を見てみましょう。

300万円に無配当総合医療特約Ⅰ型を付加した場合の月払保険料:1,740円
入院初期保険金22,500円(入院1回につき入院保険金日額の5倍・Ⅱ型はなし)
入院保険金日額4,500円×入院日数(入院1回につき最高120日分まで)
手術保険金外来手術の場合 22,500円(入院保険金日額の5倍)
入院中の手術の場合 90,000円(入院保険金日額の20倍)
放射線治療45,000円(入院保険金日額の10倍)

また、無配当災害特約は不慮の事故で死亡した時、またはかんぽ生命所定の身体障がいになった時に特約基準保険金額または障害の度合いに応じて10~100%の死亡保険金・障害保険金が支払われます。

特約の保険料は途中で解約しない限り、「はじめのかんぽ」の保険料と併せて、満期まで払い続けなければなりません。

月々の保険料は特に高額というわけではありませんが、10数年間支払うことを考えると、決して安くはないことを頭にいれておきましょう。

 


「はじめのかんぽ」のメリット

100%に満たない返戻率だけを見れば、加入どころか検討する余地はないと思われるかもしれませんが、それでも長年に亘って「はじめのかんぽ」が支持されるのにはメリットなどの理由があります。

 

出生前に加入できる

「はじめのかんぽ」は出生予定日の140日前から加入できます。

契約者は子供の父親または母親に限られますが、何かと忙しくなる出生後にあれこれ手続きをする必要がないので、その分じっくり検討して、余裕を持って契約に臨むことができます。

 

短期払込ができる

保険料の払い込みは、17歳または18歳まで続くのが一般的ですが、「はじめのかんぽ」は12歳までに払い込みを完了させてしまうこともできます。

月々の保険料は高くなるものの、総支払額は少なくなるので、その分返戻率が高くなるというメリットがあります。

ただし、短期払込をする場合は、遅くとも6歳までに加入しなくてはなりません。

「12歳までに払い込み完了」という条件を考えれば当然ですよね。

コースによっては加入年齢が3歳までとなっているものもあります。

払い込み方法の選択肢を増やすためにも、加入はできるだけ早いうちにしましょう。

 

払い込み方法が選べる

「はじめのかんぽ」の保険料の払い込み方法は、

  • ゆうちょ銀行を始め、各銀行・信用金庫などの口座から引き落とし
  • 郵便局またはかんぽ生命の窓口で支払う
  • 所属団体を通じて支払う

この中から、都合のいい方法を選べます。

最も手軽で払い忘れもないのが引き落としでしょう。残高にさえ気をつけておけば、毎月確実に支払いができます。

また、ごくわずかですが窓口で支払うより安くなります。

郵便局やかんぽ生命の窓口が近くにある人や、「貯めている」実感が欲しい人には窓口での直接払いがよいでしょう。

ただし、クレジットカード決済はできません。保険料を支払いながらポイントを貯めたいという人には残念な点です。

 

万一の場合には以後の保険料が免除になる

あってほしくないことですが、「はじめのかんぽ」の契約者が死亡した場合はその後の保険料が免除になります。

しかし、満期金は当初の予定どおりの額がもらえますので、教育費が捻出できない!という心配は無用です。

この制度は特約でなく、最初から契約に含まれています。別途申し込みや追加料金を支払う必要はありません。

 

郵便局が母体という安心感がある

かんぽ生命は日本郵政公社(郵便局)の民営・分社化に伴って誕生した、日本郵政グループの生命保険会社です。

「郵便局の学資保険」のイメージが強いせいか、いまだに絶大な信頼があることは間違いありません。

郵便局は日本全国、どこにでもあるという安心感もポイントです。

民間の保険会社はどうも入りづらい、相談しにくいという人でも、馴染みの深い郵便局なら気軽に行けるはずです。

通いやすさは学資保険に限らず重要な条件の一つ。

直接顔を合わせて話ができるのも、WEB申し込みにはないメリットです。

また、民間の保険会社に比べて倒産のリスクが低いことも安心して加入できる理由の一つでしょう。

かんぽ生命は2018年3月末の時点で、保険会社の健全度の指標となるソルベンシーマージン比率が1,130.5%となっています。

これは通常の予測を超えた大規模な損害が発生した場合に、保障ができる余力があるかどうかを示すものです。

少なくとも200%は超えていなければならないとされるこの比率が1,000%を超えているかんぽ生命の場合、かなりのリスク対応能力があるということなのです。

さらに、格付け会社による信用格付でも、A+~AA-を取得しています。

 

注意

冒頭でもご紹介しましたが、2019年6月にかんぽの不正販売が発覚しました。

上記のような信用格付にも影響があることは間違いありません。

 

保険料が控除の対象になる

「はじめのかんぽ」は契約者が死亡した場合、以後の保険料は免除になりますが、満期金は予定通り受け取れる「保険料払込免除特約」が付帯しています。

そのため、生命保険としての性質も持っていることになり、保険料は「一般生命保険料」として年末調整や確定申告の際の控除の対象になります。

2012年1月1日以降に契約したものについては、年間の保険料が80,000円以上の場合一律40,000円が控除されます。

10~12月の間に生命保険料控除証明書が郵送されてくるので、勤務先で年末調整をする人は申告書に添付して提出してください。

出しそびれてしまった場合や、自営業者は還付申告をすれば控除を受けることができます。

 

「はじめのかんぽ」のデメリット

「はじめのかんぽ」のデメリットも理解して注意しておきましょう。

ほぼ確実に元本割れする

シミュレーションでもご紹介したように、「はじめのかんぽ」の返戻率は100%未満です。

つまり、確実に元本割れするということです。

いくらゼロ金利時代と言っても、銀行の普通預金や定期預金に預けた場合、少なくとも目減りすることはありません。

ところが、「はじめのかんぽ」は長期間に亘って保険料を払い込んでも、その総額より多くの満期金を受け取ることはできないのです。

郵便局の時代から元本割れすると言われていましたが、「はじめのかんぽ」と名前が変わっても、返戻率アップにはつながらなかったようです。

 

さらに特約をつけると割高になる

「はじめのかんぽ」には契約者が死亡した時には以後の保険料が免除になる「保険料払込免除特約」が付帯しています。

この特約には保険料は不要です。

この他にも、無配当障害医療特約、無配当総合医療特約、無配当災害特約の3つの特約が用意されています。

簡単に言うと、不慮の事故によるケガ、病気で入院・手術・放射線治療を行った場合に保険金が支払われるというものです。

子供の医療費は自治体によって年限は異なっても、無料であることが多いのですが、差額ベッド代や食事代など、入院すると費用はそれなりに必要になります。

また、子供は思わぬケガをすることもあるでしょう。

そんな時の備えとして、やはり特約をつけておいた方がいいように思われるかもしれません。

しかし、当然ですがこれらの特約には別途保険料が発生します。

月々の「はじめのかんぽ」の保険料に上乗せされるため、支払総額はシミュレーションよりも多くなります。

しかも、特約には満期金がありません。

いわゆる「掛け捨て」と呼ばれるタイプの保険です。

保険期間に一度も使わなかったからと言って、支払ったお金の一部が戻ってくるようなことはないのです。

また、特約の内容についてもよく確認しておいてください。

他の保険会社で、医療保険に入っていると、保障が重複してしまう可能性もあります。

複数の保険会社から保険金がもらえるならいいじゃない?と思うかもしれませんが、その分保険料がかさみ、返戻率が下がることを忘れてはいけません。

 

「はじめのかんぽ」の返戻率を上げる方法

このようなはじめのかんぽですが、特に祖父母の方などは、母体の安心感・堅実性から多少元本割れしてもやはり「はじめのかんぽ」がいい、という人もいます。

そこで、選択肢から「はじめのかんぽ」を外したくない人のために、少しでも返戻率を上げるための方法について考えてみましょう。

 

できるだけ子供が小さいうちに加入

子供が小さいうちに加入するのは基本中の基本です。

払い込み期間を長くできるので、それだけ月々の負担が軽くなります。

12歳までに保険料を払い込んでしまいたい人も同様です。

また、コースによっては3歳までしか加入できないものもあります。

「はじめのかんぽ」は出生予定日の140日前から加入できるので、決めている人は活用するとよいでしょう。

 

払い込みをまとめての支払いにする

「はじめのかんぽ」は保険料のまとめ払いができます。

3ヶ月分以上を前納すると、割引が受けられるので、払込保険料の総額が毎月払っていくより安くなります。

上記のシミュレーションでも確認できますが、毎月払い続けるより満期金の返戻率が2~3%アップします。

さらに、全期前納すると返戻率は約98.6%となり、100%にかなり近づけることができます。

返戻率を少しでも上げたいという人は、全期前納は無理でも、できるだけまとめ払いを利用しましょう。

現実的に最も実行しやすく、効果が高い年払いがおすすめです。

ただ前納の割引率は変動することがあり、金融情勢によっては割引がされない場合もありうるので、しっかり確認するようにしてください。

 

満期金を受け取る時期を遅くする

「はじめのかんぽ」では満期金を受け取る年齢が選べることはすでに説明したとおりです。

また、シミュレーションの結果から、「大学入学時と在学中の学資金準備コース」で満21歳満期にするのが、最も返戻率が高いことがお分かりいただけたでしょう。

 

特約は最低限に

「はじめのかんぽ」には付帯の契約者死亡時の保険料払込免除特約の他に、希望すれば特約をつけられます。

しかし、無配当総合医療特約Ⅰ型の場合、月々1,740円(条件はシミュレーションと同じ)の保険料が必要です。

これは「はじめのかんぽ」の月払い保険料とは別途に発生します。

前納割引があるとはいえ、積もればかなりの金額になります。

返戻率を上げるにはオプションの特約をつけないのがベストですが、子供関連の保険はまとめておきたいという人は、他の保険に加入しないことを前提に追加してもよいでしょう。

「はじめのかんぽ」の返戻率は下がりますが、他の医療保険や傷害保険に支払う分がいらなくなるので、トータルでは大きな変動は避けられるでしょう。

 

解約をしない

「はじめのかんぽ」に限った話ではありませんが、学資保険はとにかく「解約をしないこと」が大前提です。

銀行の預金のように、解約手数料は引かれるものの、ほぼ満額戻ってくるということはないからです。

それまでに払い込んだ保険料に規定の料率をかけて算出された金額が払い戻されますが、「はじめのかんぽ」の場合、8割程度と言われています。

正確な金額は解約手続きの場にならないとわかりません。

しかし、損になることは確実でしょう。

特に、「はじめのかんぽ」の加入期間が短いと、払い戻される額は少なくなります。

解約を検討している人は、即決せず、まず窓口で相談してみましょう。実際にどのくらい払い戻されるかも計算してもらえます。

では、契約はしたものの、月々の支払いが大変、急に大きな出費ができたという場合はどうしたらよいのでしょうか?

学資保険は子供の教育のためのものですから、本来なら生活費や臨時出費に充てるために解約すべきではないでしょう。

そこで、「はじめのかんぽ」では、一時的にまとまったお金が必要になった時のために「契約者貸付制度」が用意されています。

貸付期間の1年以内に返済すれば「はじめのかんぽ」を解約せずにすむので、返済のめどがついている人は活用するとよいでしょう。

ただし、注意点もあります。

貸付金である以上、当然利息は発生します。

返済の際には、併せて利息も支払わなくてはなりません。

また、1年以内に貸付金を返済できないと、利率がアップします。

つまり、返済額がさらに膨らむということです。

貸付から2年を経過しても返済が行われない場合は、保険金額が減額されるので気をつけましょう。

そして、必ずしも希望の金額が貸し付けられないという可能性もあることを知っておいてください。

基準になるのは「解約払戻金」で「保険金額」ではありません。

また、「はじめのかんぽ」に加入してからの期間が短いと、払い込んだ保険料が少ない=解約払戻金も少ないということですから、その分貸し付けられる金額も減ることになります。

返戻率を上げるには、とにかく満期まできちんと保険料を払い込むことが必須条件です。

途中で支払いが苦しくなって解約……ということにならないよう、加入時には無理なく支払っていけるか、自分たちのライフスタイルに合っているかなどをよく考えて決めるようにしましょう。

 

  • 大学入学時と在学中の学資金準備コース
  • 満21歳満期金受け取り
  • 子供12歳時払込完了
  • オプションの特約はつけない
  • 払込保険料は全期前納にする
  • 解約はしない

このように返戻率を少しでも上げるコツはありますが、返戻率を上げることを第一に考えて満期金の受け取り年齢を遅くした結果、大学入学時の資金が不足してしまっては本末転倒です。

返戻率は確かに重要ですが、本来の目的を見失わないようにしっかり自分のあったプランに加入するようにしましょう。

 

「はじめのかんぽ」の学資保険としての評価

これまで見てきたように、「はじめのかんぽ」はほぼ確実に元本割れする学資保険です。

学資金の貯蓄を目的にしているのであればあまり加入するのはおすすめできません。

ただ、補償を重視するなら検討する価値もあります。

子供のケガや病気による入院や手術にも備えておきたい人は、「はじめのかんぽ」に特約をつけて契約すると、月払い保険料の他に、特約の保険料がかかることはすでに述べたとおりですが、「はじめのかんぽ」のオプションという扱いになるので、一般的な子供用の医療・入院保険に加入するよりお得な場合があります。

保険基準金額300万円とすると、その1000分の1.5に相当する4,500円が入院保険金日額となります。

この金額を基準として、入院なら×日数分が、入院中の手術なら×20倍が支払われる仕組みになっています。

保険料に対する保障としては悪くないのではないでしょうか。

  • 母体が郵便局という安心感を第一に考える
  • 返戻率や元本割れは極端でなければあまり気にならない
  • 入院や手術に対する保障も欲しい

このような人は「はじめのかんぽ」の内容をしっかり把握、納得した上で加入を考えるようにしましょう。

 

かんぽ生命の情報を知りたい方はこちら

 

 

 

 

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