子供の将来必要な教育資金を貯蓄していく手段の学資保険。
学資保険に加入しても、実際に十分な教育資金が準備できるかといえば、多くの人が「十分でない!」「足りない!」となるのが現実です。
学資保険に加入している人が毎月支払っていく保険料の平均は、5.000円~15.000円前後となっています。
実際にこれくらいの保険料のプランだと、0歳から加入した場合でも100万円~多くても300万円ほどの満期金を受け取るぐらいになります。
200万円ほどあれば、大学入試から入学までの時期に必要な費用としては十分だと思いますが、その後大学を4年すごしていく時に必要な資金を考えると全く足りない状況です。
そう、学資保険で、大学卒業までの教育資金を準備できると思っているとすれば、それは間違いです。
だからと言って毎月の支払う保険料を高くして満期金を増やそうと考えるのも間違いです。
高くしてしまうと、結局支払い続けることができなくなり、解約という一番最悪な状況に陥る可能性もあります。
では、いったい学資保険だけでは足りない教育資金をどのように補えばよいのか、考えていきましょう。
足りない教育資金を作る方法
重要なことは、学資保険に入るからと安心せず、学資保険に加え、少しでもさらに貯蓄できるような環境づくりを考えていくということです。
とは言うものの、実際に生活していく中で、「貯蓄、貯金ができない!」「計画的に積立ができない」と悩む人は多く、全く貯蓄が行えていない世帯も多くおられます。
だからこそ、強制的に貯蓄していける学資保険に加入するのですが、さらに貯蓄していくということに「まだ子供が小さいからまだ大丈夫」とか「今は余裕がないからもう少し余裕がでてきてから」など、先延ばしにしてしまっていませんか?
若い、子供が小さいからこそ、しっかりと先のことを見据えて向き合わなければいけません。
できないと思うのではなく、生活の中で工夫していく方法や、いかにうまく教育資金を捻出するかを考えてみましょう。
新しく貯蓄していくためには
簡単に考えれるのは、学資保険とは別に貯蓄を始めるということです。
これはどのような形でも何でも構いません。
金額も、ご自身の状況に沿った、できる範囲の金額で構いません。
大事なのは、自分のできる分を少しでも続けて貯めていくということです。
貯蓄をする期間が長くなるほど金額は増えますから少しでも早い行動がおすすめです。
例えば、毎日100円×30日×12か月×10年=36万円です。
貯蓄が出来ない人は「毎日100円貯めたところでなにになる?」のようにいわれるかもしれませんが、大切なことはそれを継続して10年単位で着実に教育資金を作るということです。
36万円!もう少し貯めたいと思うなら1日200円にすれば72万円になるんです。
コツコツと積み上げることで、確実に将来に必要となるお金になります。
重要なことは、不足分を補う上で最も有効なのは、少しのお金でも続けていくということ、そして地道であっても貯蓄する姿勢を身につけるということが大切です。
生活費の中から資金生み出すには
生活費の中から不要な支出を仕分ける作業も、不足分を補う上では有効な手段と言えます。
例えば、
- 固定費の見直し(家賃、生活費、光熱費、スマホ・ネット代、娯楽費)
- ローンをまとめる又は不必要であれば借りない(車・住宅、多目的ローンなど)
- 保険の内容を見直す
みなさんの中には既にこの方法を活用している人もおられるかもしれませんが、実際、不要な支出はかなり多いといったことがあります。
一度ファイナンシャルプランナーなどの専門家に見てもらうことも一つの手段ですし、定期的に支出を再考して、必要・不要を仕分けることも大切です。
一度支出を見直したからといって大丈夫だと思うのではなく、常日頃、収支のバランスを考えることが大切です。
収入を増やす方法を考える
例えば、共働き、スキルアップ、転職などによって収入を考えることも一つの手段です。
現実的には、難しいこともありますが、パートなどでは時給のよいパートに変えたり、資格を取得し、スキルアップすることで手当てを増やすといった方法もできないわけではありません。
できる可能性があるなら、このような手段も活用できれば、収入を上げることはできますね。
他の金融商品を運用するのも〇
もし投資などの仕組みをしっかり理解できている人なら、そのような金融商品を利用するのもよいでしょう。
ただリスクのある商品を運用できるのであれば、学資保険事態加入していないかもしれませんね。
投資などに自信がある人は、もちろん安定した学資保険に加え、資金を増やしていければそれにこしたことはないです。
児童手当の活用
子どもを育てる上では、「児童手当(中学校卒業までの15年間で約200万円程支給、三子以降であれば約250万円)」が支給されます。
最初から児童手当を貯蓄していけば、これだけでも学資保険では足りない部分を補う事は十分出来ますし、実際そのように実践しているご家庭も多いです。
2人目の子どもの教育資金について
多くの家庭では、1人目の子どもは学資保険に加入しているものの、2人目以降は加入していないご家庭も多く、複数の子どもがいる場合の学資保険の加入率は世帯年収に連動しているとも言われています。
「1人目がままならない内に2人目の話!?」と思われる方もいるかもしれませんが、子どもがたくさん欲しいと思われる家庭は、必ず考えておく必要があります。
2人目だから1人目と同じように・・・としたいところですが、実際、余裕があるご家庭でなければ難しいところです。
足りないという認識を持ち、その部分を補うために生活の中で様々な工夫を考え少しでも地道に一定金額の貯蓄ができるようにしたいものです。
ジュニアNISAについて
ジュニアNISAとは、0歳から19歳までの子ども(未成年者)に対して口座開設を行い、親権者が未成年の代理となって口座の管理、株や投資信託による運用を行う制度になります。
通常の投資とは異なり、運用で得た利益に対しては税金がかかりません。
ここが大きなメリットです。
ジュニアNISAは18歳(口座開設者の子ども本人)まではお金を引き出す事は出来ないものの、年間投資枠の範囲として80万円、最長5年間は非課税、つまり400万円まで非課税で投資が可能になります。
5年間の投資期間が終了しても、子どもが20歳になるまでは保有期間を延長することができます。
この制度を活用する事で長期間非課税で運用することができますので、2人目の子どもの教育資金を貯める手法としてはよい方法とも言えます。(1人目の子どもでも可能です)
教育資金貯蓄していくために重要なこと
上記であげたほかにも、低解約返戻金型終身保険、個人年金保険、養老保険、財形貯蓄などの活用で教育資金を貯蓄している人もいます。
ただどのような手段でも、生活の中からコツコツ貯蓄していく資金を捻出しなければできません。
生活がぎりぎりでできない!と思うのではなく、できないなりに、できることはないのか?
可能な範囲で、少しずつ資金を積み増やせればよいです。
将来の子どものために、家族皆で話し合い、いかに今の生活の中から工夫を探し、少しずつでも実行していける何かを考え見つけ出していくということが大切です。