学資保険の選び方

学資保険の選び方とは?考えておく重要ポイントと注意点、契約までの流れ

学資保険の選び方

学資保険の選び方の基本

学資保険は親が子どもの教育環境を整えるために積み立てるものです。

幼稚園から大学までのいずれかで私立に通わせる、中学・高校や高校・大学と続けて私立に進学させる、または留学やその他の進学方法を選択する際、公立学校以上に学費がかかるため、通塾や受験にかかる費用を含めて学資保険で準備するケースが多いです。

 

学資保険は、家庭の状況や将来設計に応じてさまざまなプランの中から選ぶことができます。

費用を貯金から捻出できるなら学資保険に入る必要はないかもしれませんが、貯蓄を教育費以外の目的にも使う可能性があれば、貯蓄とは別に保険料を支払って積み立てていくほうが安心ですね。

 

各保険会社から出ている学資保険は、「子どものための積み立て」という点では同じでも、加入年齢や満期金の上限値、返戻率、受け取り時期など細かい部分が異なっています

どのポイントから保険商品を見るかによって選び方が変わってくるため、さまざまな角度から検討する必要があります。

 

学資保険の何から選ぶ?

加入時期で選ぶ

ほとんどの学資保険商品は加入者と被保険者それぞれに年齢制限がかけられています。

子どもが生まれる前(妊娠中)に加入できる商品もあるので、まず生まれる前と後のどちらで加入するかを考えます。

すでに子どもが生まれている場合は、何歳から加入するか検討しましょう。

通常、0歳から5歳までに加入するケースが圧倒的ですが、小学生になってからでも入れる商品もあります。

もちろん早く加入するほど月々の保険料が抑えられるので、計画的にプランを検討していきたいところです。

学資保険は0歳から加入した方がお得?

 

機能・役割で選ぶ

学資保険には返戻率が100%を超える貯蓄性の高いもの(貯蓄型)と、返戻率は高くはないものの保障を充実させたもの(保障型)があります。

貯蓄と保障のバランスがとれた商品もありますが、どの保険がベストかは各家庭の状況やお子さんへの保障範囲によって変わります。

シミュレーションを行ってみなければ分からない可能性もあるため、シミュレーションや資料請求などで比較を行うことをおすすめします。

貯蓄型の学資保険について

保障型の学資保険について

 

学資保険を考えるうえでひとつの参考になる指標が「返戻率」ですが、同じプランでも加入時の年齢や払込期間、満期時期、保険金額によって数値が変化します。

100%返ってくると思っていても、実際には100%を割り込んでしまうものもあるので、常に一定ではないことに要注意。

 

保障で選ぶ

学資保険は子どもの学費を積み立てるものですが、それ以外のメリットとして保障を付帯している商品も少なくありません。

いわゆる保障型と呼ばれるプランは、ケガや病気をしたときの医療保障が特約というかたちで付いてくるものがあります。

商品によっては育英年金や死亡保険金が付帯されているものもありますが、保障が付くことで保険料が割高になり、月々の負担が増える可能性もあります

医療保障付の学資保険について

育英年金付の学資保険について

 

受け取り時期で選ぶ

学資保険では、商品によって受け取り方法が異なることから、必要なタイミングで学費を捻出できるメリットがあります。

幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会人とそれぞれのタイミングで受け取れるので、ライフプランをざっくりと組み立てておけば、時期に合わせて保険が下りることになります。

実際に子どもが成長してみると、予想よりもお金がかからなかったので保険金を下ろす必要がない場合があります。

そこで保険金を受け取ってしまうと学費以外の目的に使う可能性もあるので、「据え置き」にできるタイプの商品がおすすめです。

学資保険の満期金の受取について

 

保険会社の安全性や信頼性で選ぶ

保険に入る際、長期で積み立てをしても大丈夫なのか不安になることがあるかもしれません。

日本国内の保険会社は積立金が保護される「生命保険契約者保護機構」に加入しているため、積み立てたお金がゼロになる心配はありませんが、契約条件が変更になる可能性はあります。

 

そこで、保険会社の信頼性をはかる指標として「ソルベンシー・マージン比率」をチェックすることもよい方法です。

ソルベンシー・マージン比率とは想定外のリスクに備えられるかどうか、保険会社の支払い能力や余力をはかる数値のこと。

200%を上回っていれば安全性が高いとされているので、最新の比率をチェックし、安心したうえで加入するのも良いでしょう。

 

2019年の学資保険を取り扱う会社のソルベンシー・マージン比率
保険会社ソルベンシー・マージン比率
ソニー生命保険2,624.3%
東京海上日動あんしん生命2,348.1%
全労災1,768.1%
三井住友海上あいおい1,681.3%
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命1,513.1%
かんぽ生命1,131.8%
フコク生命1,089.2%
FWD富士生命1,043.1%
JA共済1,043.0%
アフラック1,030.0%
第一生命保険970.8%
日本生命963.3%
明治安田生命950.5%
フコクしんらい生命944.9%
住友生命保険879.2%
太陽生命保険849.7%
朝日生命保険806.2%

 

学資保険に加入する目的を考える

学資保険は子どもの教育費を捻出するためのものですが、保障を付加することで医療保険を兼ねることもできます。

学資保険に加入する際、「どんなメリットを期待するか」を考えることで、最適なプランが見つけやすくなるでしょう。

 

貯蓄が十分にあり、幼稚園から大学までの進学にしっかりと備えられるのであれば、学資保険に無理に加入する必要はないかもしれません。

しかし確実に積み立てて、必要な時期に下ろせるようにしたい場合には、学資保険がもっとも有力な選択肢に入ってきます。

公立と私立、あるいは留学などどの進路をとるかによっても変わりますが、子どもの進学費用は数百万円から数千万円まで幅があるため、「いくらかかるのか不透明なので備えがほしい」というときに、学資保険に加入しておけば安心かと思います。

 

ほとんどの学資保険には「払込免除特約」が付けられています。

契約者の死亡もしくは高度障害状態になってしまった場合に、保険料の支払いが免除になる制度です。

契約者の万が一に備えられますが、契約者以外の家族にとっても安心を保障してくれるものですから、これがついているかどうか確認したうえで加入することをおすすめします。

 

単純に資産を増やすだけであれば学資保険に限定する必要はありませんが、上記のように万が一に備えながら積み立てできるのが学資保険の意義であり魅力です。

子どもが進学・自立できるようにサポートする商品ですから、一定の返戻率が保証されていれば、貯蓄型でも保障型でも学資保険に加入する魅力があります。

 

貯蓄性の高さで選ぶ

学資保険には大きく分けて「貯蓄型」と「保障型」があります。

このうち、満期金と支払金額が同じであるもの、支払金額より満期金が上回るものは、貯蓄性が保証されている商品です。

長期間積み立てを行っても、返戻率が100%を下回ってしまうとリターンは少なくなります。

せっかく支払うのだから損をしたくないという方は、貯蓄性のある保険を選ぶようにしたいところですね。

 

しかし学資保険商品の返戻率は、2017年を境に100%前後まで下がっており、110%を上回るハイリターンな商品は多くはありません。

2019年現在は、最低限の貯蓄性をもたせたプランが学資保険の主流となっているため、大手保険会社の用意するプランでも返戻率の高いものはごく少数に限られています。

ハイリターンを期待する場合、払込期間を短くすることや一定金額以上の保険料を支払うことが条件になるケースが多いので、ある程度金銭的にゆとりがある家庭が対象になります。

 

ここで注意したいポイントとして、ハイリターンを狙って負担の大きなプランを選んでしまうと、途中で契約内容を見直さざるをえなくなる可能性があります。

学資保険は無理なく積み立てていくものですから、毎月の家計負担が大きくならないようにしっかりプランを考える必要があります。

 

学資保険でどれだけの貯蓄がいつ必要なのかを考え選ぶ

子どもの学費を準備するといっても、早い段階で満期金を受け取ってしまうと、学費以外の目的に使ってしまうリスクもあり、計画的に積み立て・受け取りをすることが大切です。

学資保険に入る前に、まずは「どのくらい貯めるか」を考えます。

一般的に、学費がかかるといわれるのは高校卒業から大学卒業までといわれています。

大学の入学試験を受験し、合格してから限られた期間内に入学金を準備しなければならないので、そこを念頭に置いて学費を貯めていくケースが多いです。

公立・私立問わず、大学の入学金はまとまった額を支払わなければならないので、子どもが高校生のうちに入学金分のお金を受け取れるように設定します。

ただし早生まれの子の場合、18歳満期にすると受け取り時期がずれこんで、入学金の支払い時期に間に合わない可能性があるため、17歳満期が選択できるプランを選ばなければなりません。

 

また、小学校~高校までの段階で私立への進学または留学を行う場合には、満期年齢を低く設定できる学資保険に加入する必要があります。

満期年齢の設定については、保険会社やプランによって異なるので、資料請求などでパンフレットを取り寄せてじっくりと検討してみましょう。

保険代理店では、いくつかのプランから希望に合うものを選び出してもらえます。

自分で資料を取り寄せて持ち込むこともできますし、代理店で資料が用意されている場合もあります。

保険に関する不明点や疑問点も解決しながら相談できるので、迷ったときは相談することもひとつの方法です。

 

ライフプランを考え、保険料にどれだけ支出できるかを考えて選ぶ

保険商品を選び、「18歳までに300万円貯める」「加入から最短10年で100万円貯める」といった具体的な目標金額が定まれば、月々の保険料が算出されます。

ここで少しでも負担に感じた場合はプランを見直し、負担が軽くなるように組み立て直す必要があります。

それぞれの家庭によって、将来のライフプランは異なります。

たとえば契約者となる男性(被保険者である子どもの父親)が50歳で学資保険を契約し、18歳満期まで支払いを続けて保険金を受け取る場合、子どもが18歳になる頃に父親は仕事を退職している可能性を考慮しなければなりません。

 

退職後に収入が減り、再就職や再雇用をするにも時間がかかることを想定すると、月々の保険料が大きくなるようなプランは家計にとって望ましくないことがわかります。

第2子・第3子と産む予定がある場合や、両親の介護、家や車のローン、その他緊急を要する支払いの可能性も含めて考え、収入と支出の状況を想定しながらライフプランを組み立てることが大切です。

 

将来のことをはじめから予測するのは難しいものですが、月々の支払いが後に影響してくることを考えると、やはり負担は軽いほうが安心かと思います。

予測しておきたいポイントとしては、契約者や配偶者の転職・退職が挙げられます。安定的に収入を得ていた仕事を辞めることで、一時的あるいは一定期間収入が減り、その余波を受けて保険料の支払いが滞る可能性を考えなくてはなりません。

 

結婚したばかりで、まだ具体的なライフプランを設定していない方は、人生でもっとも大きなお金がかかるタイミングを考えると良いでしょう。

とても考えるのが大変だったり面倒に思うかもしれませんが、「マイホーム・車の取得」「第2子以降の出産計画」「家族の介護」「老後資金の準備」をイメージしながら、保険にどの程度お金が回せるかを想定してみることはとても大切だということを頭にいれておきましょう。

 

学資保険を契約するまでの流れ

学資保険を契約するまえに、しっかりと信頼性の高い情報を集めるところから始めます。

保険商品についての知識が不足している方なら「学資保険とは何か」「何のために貯めるか」を考え、情報収集を行いましょう。

注意点はインターネットから情報を手に入れる場合は、内容が最新のものを選びましょう。

たとえば口コミを検索する際、投稿日時が大きくずれ込んでいると、昔のままの古い情報を入手することになります。

返戻率や内容が頻繁に変更になる場合もありますので、内容は資料請求や相談で保険会社に確認をとることが確実です。

 

契約にあたっては、家族内である程度話し合って、共通認識をもっておく必要があります。

加入に反対する人がいると話し合いが平行線になるおそれもあるため、しっかりと話し合っておきたいところです。

 

保険料の支払いには安定的な収入が必要となります。

保険加入後に契約者の仕事に変化が出ると、保険料の支払いに影響するおそれもあります。

支払いについて不安な部分があれば、家族間での話し合いはもちろん、お金の使い方をFPなどに相談するのもおすすめです。

 

妊娠中、または子どもが生まれてから「まだ焦らなくても大丈夫だろう」と考えていて、加入時期を逃す方も少なくありません

妊娠してから安定期に入る頃に保険を検討するのが一般的ですが、最近では出産の140日前から加入できるプランも増えてきています。

その場合、安定期よりも早い段階で検討を始めてもよいぐらいです。

加入のタイミングがずれないように、できれば妊娠前から資料を手元に取り寄せておけたらよいですね。

 

情報収集・資料請求

情報収集・資料請求の段階では、どんな保険商品が揃っているのかを比較します。

気になる学資保険商品があれば、一つずつざっくりと特徴を押さえながら比較できるように資料請求をしてみましょう。

資料は1社ずつ請求することもできますし、一括請求できる場合もあります。

一括請求の場合、興味のあるプランにすべてチェックを付けて、住所を入力すれば資料が送付されてきます。

会社によっては、資料請求してから数日後に資料が届いたか確認する電話やメールが入ることがあります。

資料が届いていてもすぐにプランの検討はできませんし、比較する時間も必要ですから、勧誘を受けても即答せず後から検討する旨を伝えましょう。

ただし、ゆっくりと検討を続けて何年もかからないように注意しましょう。

保険内容が改正されたりする場合もありますし、契約者と被保険者(子ども)のそれぞれが、希望する保険商品の制限にかからないうちに加入しなければなりません。

 

加入時期が早ければ保険料の支払期間が十分にとれますし、無理のない支払いスケジュールが組めます。

年払いや10年払いなど限られた期間でまとまった額を払ったり、短い期間で支払いを終えたりするプランを選ぶ際には、収入や貯蓄に余裕のある状態で加入するようにしましょう。

周りの友人や兄弟姉妹から学資保険の情報を得て、比較検討に活かす方法もあります。

ただしはじめから1社だけに決めてしまうのではなく、2社以上の保険商品を比べたうえでライフプランに合うものを選びましょう。

 

資料だけでは疑問点が解消しにくい、直接知識のある人に尋ねたいという場合は、無料の保険相談も活用できます。

保険代理店のほか、大手の保険会社でも相談会を開いているので、都合に合わせて参加してみてはいかがでしょうか。

 

家族間または保険代理店での話し合い

次に、家族間で保険の内容と支払い計画について話し合いを進めていきます。

ゼロから契約者自身で情報収集をして決める方法もありますが、お金の問題は家族みんなに関わる部分ですから、できれば家計に関わる人が全員でしっかりと話し合いをしましょう。

夫婦の場合、財布を別にしているとどちらがどの程度保険料を支払うかを決めなければなりません。

しかしお金を出す側に万が一のことがあると、それ以降は誰が支払うのかが問題となります。

共通の口座に夫婦それぞれがお金を入れるのか、片方の収入や貯蓄から保険料を支払うのか、あるいはその他の家族が支援するのかなど、保険料の支払い計画を共有しておく必要があります。

 

育児には、子どもの人数だけお金がかかります。

2人目、3人目と家族が増えるほど夫婦での話し合いが重要になりますし、両親など家計に関わってくれる家族も含めてみんなで認識を共有するだけでも、将来設計が整ってきます。

お金の話は繊細な問題ですが、夫婦は働き方や収入、お金の使い道、将来の計画など、価値観のすり合わせをしておきたいところ。

なかには「保険は不要」と考える方もいますから、意見の違いについても明らかにしておきたいところです。

 

家族での話し合いのほかに、お金の使い方や将来設計についての専門知識をもつFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することもできます。

FPには出張相談会のほか、保険代理店のスタッフにもFPの資格を所有している方がいるので、保険相談と並行してお金の相談をするのも良い方法です。

 

情報を検討し保険商品を絞り込む

話し合いを重ねながら、ライフプランに合う学資保険を選んでいきましょう。

すでに加入している生命保険や医療保険があれば、同じ保険会社で統一することもできます。

絞り込んだそれぞれのプランについて、結果がどの程度実際の生活に即しているかをシミュレーションします。

保険代理店や保険会社の窓口で確認できますが、育児の関係で外出できない場合は保険会社の担当者に自宅まで来てもらう方法もあります。(※出張相談ができる会社のみ)

 

実際の収入と支出のバランスをみながらシミュレーションを行うと、1ヶ月にどのくらいお金がかかるのかがイメージできます。

少しでも負担が増える可能性があればそのプランでの契約はせず、別のプランに切り替えてください。

もちろん、シミュレーションの段階でいずれかのプランを契約する必要はありません。

絞り込んだプランがどれも納得できない、負担が思った以上に大きくて加入の見込みがないという場合には契約自体を見送るか、別のプランを探すことをおすすめします。

 

契約もいろいろな方法がある

プランが決まったら、契約に進みます。保険会社に電話で連絡や、ネットで契約できるものもあります。

保険の窓口や保険代理店でも契約できます。

契約前にもう一度商品の内容を確認し、納得できたら契約申込書に署名・捺印します。

後日保険会社が申し込みを承諾するか否かを判断し、問題なければ保険証券を送付してもらいます。初回の振込は、契約時に選んだ方法によって行います。

 

保険料は必ず指定の方法で引き落とされます。

担当者側で初回分の現金や小切手を受け取ったり、一時的に預かったりすることはありません。

もしも保険会社の担当者を名乗る人物がそのような方法で契約を進めてきたときは、一度保険会社に連絡をして確認をとりましょう。

 

学資保険選びの注意点

保険商品は加入時期に間に合うプランであれば、その場で即断即決する必要はありません。

保険会社から勧誘を受けても、家庭に持ち帰り、話し合いを経て最適なプランを選んでください。

インターネット上に寄せられる口コミでは、「良さそうだと思って決めたのに、後でもっといいプランが出てきて後悔した」「保険会社の説明を聞いて加入したが、自分たちでもっとよく考えるべきだった」といった内容が多くみられます。

保険は長期的に支払いを続けていくものであり、途中で乗り換えがしにくい商品ですから、しっかりと考えて決めるようにしたいですね。

 

また、学資保険の受取時期は入念に確認をしましょう。受取時期が希望と違っているといざというときに困ってしまいますし、せっかく加入したプランを変更・解約せざるを得なくなる可能性もあります。

保険は慎重に選んで損をすることはありませんから、「いくら払っていくら戻るのか」以外にも、受け取りのタイミングは逃さないようにしましょう。

 

保険会社によっては、加入後にも手厚くフォローやアドバイスがもらえます。

会社によってサービスの内容は異なりますが、家計状況の変化や急なアクシデントにも対応してもらえたり、保険内容の見直しに応じてもらえたりと、何かと頼れる会社がおすすめです。

信頼できる会社かどうかはプランを決めるうえで外せないポイントですから、前もって確認しておきたいですね。

 

選び方に決まりはない

学資保険の選び方に、特別な決まりというものはありません。

満期年齢、返戻率、満期保険金額、払込期間などどの観点からでも選ぶことが可能です。

収入と支出のバランス、家族の人数、将来設計は各家庭によって異なりますから、ライフプランに合う保険商品を選ぶようにしましょう。

なかには選び方がよく分からないので、友人や知人、あるいは保険会社の担当者のすすめに従いたいという人もいます。

しかしお金を払うのは契約者自身ですから、あとで後悔しないようによく考え、見積もりもとっておきましょう。

不明点があれば代理店や保険会社の窓口、コールセンターにも尋ねられるので、わからないことは積極的に質問しながら解消していきたいですね。

 

お子さんの年齢が0歳を過ぎてしまった、または加入のタイミングを逃してしまった場合、親御さんには焦りが出てきます。

仕事などで忙しく、なかなか保険まで頭が回らなかったというケースもあるでしょう。

しかしそこで焦って契約すると、返戻率の低いプランを選んでしまったり、受取時期がずれ込んでしまったりと、さまざまな問題が出てくるおそれも。

焦って契約しないためにも準備は早くにしておいたほうがいいですし、「貯蓄性」と「保障」のどちらを重視するか(またはバランスのとれた保険商品を選ぶか)によってプランの探し方も変わってくるので、子どもが生まれる前から資料請求をしたり、保険相談に行ったりと工夫をするとよいでしょう。

 

大手の保険商品以外も比較する

「大手の保険会社なら間違いがない」と信じている方も少なくありませんが、学資保険は中身が契約者とお子さんの生活や将来設計にマッチしているかが重要ですから、会社の規模にこだわる必要はありません。

中小規模の保険会社は景気動向に左右されやすいので、財務状態が悪化する場合もあります。

中小の保険会社を選ぶ場合は、ウェブサイトに財務状況が掲載されている場合があるので、前もって確認しておきましょう。

見方がわからなければ、保険代理店に直接相談すると安心です。

 

もちろん大手の会社なら倒産の心配が少ないので安心して保険料を払い続けられますが、大手だから必ずしも保険料が安くなるわけではなく、サービスが手厚いとも限りません。

大切なことは、いろいろなプランを見渡して比較していくことにあります。

 

保険の安全性について心配なことがあれば、専門的な資格をもつスタッフに相談してみましょう。

保険会社や保険代理店のほか、個別の保険相談でも話を聞くことができます。

「学資保険に入りたいが、大手じゃないと安心できないのか?」など率直に尋ねながら、保険料の支払いや家計の状況も詳しく話してみましょう。

 

情報収集と話し合いは万全に

学資保険は事前の情報収集がポイントになります。

良さそうなプランがあっても、後からさらに良いプランが見つかるケースも少なくありません。

限られた期間でプランを探して絞り込みをかけなければならないので、事前準備に時間をかけられるようにゆとりをもっておきましょう。

家族にも保険の内容を周知して、情報共有を万全にしてください。

 

保険料は10年、15年と長いスパンで払い続けていかなければなりませんが、万が一滞納したときの対処法も事前に調べておきましょう。

滞納すると少しの猶予期間は与えられますが、保険会社から引き落としができなかった旨の案内が届くので、それを超えるようであれば減額もしくは解約を検討しなければなりません。

 

ここで家族間での話し合いをし、誰かが保険料を支払える状況であれば、そのまま契約は継続になります。

しかし引き続き滞納が続く場合、保険は失効となり、手元に戻ってくる保険金額も元本割れをする可能性があります。

 

契約前には、万が一保険料の支払いが滞ったときに利用できる「自動振替貸付制度」もチェックしておきましょう。

猶予期間が過ぎても支払えない場合に、保険会社が解約返戻金の範囲内で契約者に貸付し、支払いを行ってくれる制度です。

失効や解約を防ぐ手段として活用できる制度です。

しかし自動振替貸付制度は十分な保険料が貯まっていなければ適用にならないので、十分に保険料が支払えることが前提です。

払込期間はゆとりをもって設定し、保険料も無理なく支払いが続けられるように計画しましょう。

 

契約者を誰にするか?

加入前に考えなければならないポイントに、契約者を誰にするかという問題があります。

多くは世帯のなかでもっとも収入が多く、長く働ける人になります。

必ずしも「子どもの父親」や「世帯主」と決まっているわけではないので、世帯全体で考えていくようにしましょう。

たとえば世帯のうちで子どもの母親がもっとも多くの収入を得ていれば、母親を契約者にしても問題はありません。

あるいは子どもの両親ではなく祖父母を契約者にすることもできます。

 

ただし、契約者に万が一のことがあったとき、払込免除特約を利用してそれ以降の支払いをストップするか、あるいは払込期間いっぱいまでほかの家族が支払いを続けるかを選択しなければならないので、家族間でよく話し合いをしておきましょう。

多くの収入を得ているとはいえ、祖父母を契約者にすると病気や死去といったリスクが伴います。

収入が十分にあれば学資保険に限らず、貯蓄から学費を捻出することもできますし、投資やその他の貯蓄方法で学費を貯めていくことも可能です。

 

まとめ

学資保険の加入を考えている方は、前もってプランの内容や加入の目的を明確にしてから、プランごとの性格や特徴を押さえるようにしましょう。

プランを見渡しながら家族みんなで話し合い、ライフプランを組み立てていくようにすると、方向性が定まりやすくなります。

なかにはお金の問題を話し合うことに抵抗がある方もいますが、学資保険には月々の保険料がかかり、それが長期にわたると家計を圧迫するおそれもあります。無理な支払計画を組んでしまうと、家族全員の人生が変化していくにつれて負担が増えていくおそれがあるので、長期の支払いに耐えられるように設定しなければなりません。

貯蓄で十分な教育資金が準備できるなら、学資金用の口座を用意してそこに貯めておく方法もありますし、学資保険に限定せずいろいろな金融商品を比較するのもおすすめです。

お金の扱い方がよくわからない、何を選べばいいのか判断できないという方は、FPなどに相談すると良いでしょう。

学資保険は特約を付けることで我が子の万が一にも備えられるので、子どもの成長や進学を多角的にサポートできます。

単なる貯蓄にとどまらない「保険」としてのメリットも踏まえながら、いろいろな商品を比較してみましょう。

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